マリア様がみてる あなたを探しに

新刊というには発売から1週間ほど過ぎてますが……
前回、瞳子ちゃんが妹にしてくださいと叫んだところで終わりという、
「今野め……ここで停めおるとは……やりおる喃」と
思わず虎眼先生が入りそうな引き方を見せてくれたマリみてですが、
「その言葉を待っていた! マイシスター!」
などというわけのわからない展開を見せる事もなく、
白薔薇のカードの隠し場所のネタばらしから、
それぞれのバレンタインデートのエピソードへと移っていきます。


これまでであれば、「どうこう言っても、結局主役は赤薔薇」という感じで、
祐巳瞳子のエピソードがメインになっていた気がするのですが、
メインエピソード1本とそれを補完するサブエピソード1本という形は
前回と同じような形になるために避けたのか、それ以外の思惑があったのか、
今回はそれぞれのデートのエピソードが同時進行となっています。
このあたりは、あちらを立てればこちらが立たず、という部分で、
結局は読者の好み次第という事になるのですが、
黄薔薇白薔薇のデートコースは去年と同じ、という仕掛けの中、
どうも赤薔薇姉妹(予定)だけ浮いてた感が強かった事もあり、
個人的には話を分けた方が良かったように思えました。


……で、結局ロザリオの享受は次巻に。
まあ、果ての無い主人公イジメが続く、一昔か二昔前の少女漫画や
富士鷹ジュビロでもないだろうから、次あたりで決着する事でしょう。
多分。


ちなみに今回の俺的MVPは人の持ち上げ方を心得た某中学三年生でした。
いやあ、ありゃ由乃さん、舞い上がっちゃいますわよw