UDON&ダ・ヴィンチ・コード

2番館巡り状態ですが……
UDONは基本コメディ、ちょっぴりセンチメンタルな佳作ですが、
ただ、ネタのわかっている香川県民とそれ以外の香川県民、
そしてそのどちらでもない大多数の日本人の三者では
かなり受ける印象が違ってくるように思えました。


個人的にはトータス松本演じる鈴木庄介が良かったです。
演技が特別上手いってわけでもないですが、
ある意味、この作品のセンチメンタルな部分を主演の
ユースケ・サンタマリア以上に受け持ってくれた
人物だと思います。
麺通団団長こと社牛こと田尾和俊氏のネタ
「あれは忘れもせん、いつの事だったか……」
もやってくれましたし。


で、ダ・ヴィンチ・コードは……
あまり貶すような言い方はしたくないんですが、かといって
これを「すげえ面白かった!」とか言うのも嘘なのは事実。
2時間半という長丁場とはいえ、文庫で3冊に及ぶ作品を
詰め込むのは簡単でなかったようで、何箇所か原作から
変更された部分があるのですが、どうもその取捨選択を間違えた模様。
悪役……というか敵役側の描写が大幅に省かれており、
いなくても良かったような気すらしてしまう始末。


そして、もう一つは構造的な欠陥なんですが、
元々この作品の面白さはタイトル通り、暗号を解いていく所にあるんですが、
(捻くれた楽しみ方してる人はともかくとして、一般的には、という話)
まあ小説だと、無理にページめくらなければいけないわけでもないので、
「ああ、そうか」と納得しつつ暗号と解いていけるのですよ。
しかし、それが時間の流れ続ける映画……というか動画になり、
しかもそれが時間に不自由気味ともなると、悩む間もなく次々と
解かれていく暗号の数々!なわけで、主人公のロバート・ラングドン教授は
原作の5割り増しくらい天才です。
つーか、何やってんのかわかんねえ。


というわけで、このダ・ヴィンチ・コード
原作を知らないといまひとつ、何が起こっているのかわからず、
逆に原作を知っていると重要なはずの場面のスポイルに納得出来ないという、
なんとも面倒くさい作品になっておりましたとさ。