TROY

今になってようやく見てきました。
アキレスと言えば、身長2mにも届かんとする隆々たる肉体の大男、というイメージがあったので、
ブラッド・ピットではどうなのかな?とか思ってたけれど、なかなかどうして、素晴らしい肉体美
を堪能させてくれます。ウィキペディアだと身長183cm、体重73kgとなってたけど、80kg近くまで
増量してきてたんじゃないかなあ。体を作るのに6ヶ月かけたらしいし。
このあたり、映画俳優……特にハリウッドの……なんかは凄いと思います。

しかし、魅力的な人物が揃ってるのは、トロイヤ側。正直、ギリシャ側はアキレスの一人舞台かな。オデュッセウスもいるけど。
まずはトロイの英雄、ヘクターを演ずるエリック・バナブラッド・ピットより身長高いにも関わらず、
そんなにガッチリとした体は作っていなかったため、さほど大柄には見えなかったけれど、それも
半神の英雄アキレスに対する、人間の英雄ヘクターと見れば上手く対比が取れていたのかも。
トロイを愛し、妻を愛し、子を愛し、父と弟を愛し、そして愛する者のために、恐怖を知りながらも闘ったヘクターは
まさにキャッチコピーの、愛のための闘いの象徴として描かれた気がします。
そして、バカボン、パリス役のオーランド・ブルーム。まさに愛すべきヘタレというか……
お兄ちゃんやパパ、そしてトロイの民が、このバカボンの為にギリシャ軍と戦った気持ちがよくわかります。

ほ っ と け な い ん だ よ う 〜 (笑)

さすがに最後は格好つけてくれますが。……そういや、また弓だな。

後は、二人の親父にして、国王プリアモスを演じるピーター・オトゥール
本当、大大大ベテランって感じの演技を見せてくれます。
王としての威厳と、ただ息子を思う馬鹿親風味なところを両立させてるのは流石。
そして、戦いの発端となった美女、ヘレンを演じるダイアン・クルーガー。本当に美人です。あたりまえか。

トロイ、個人的な見所として、まずは集団戦。アキレスとその兵士たちによる上陸戦から続く、
アキレスの神をも恐れぬ不遜な振る舞い。猛々しい英雄としての姿がよく描かれてます。
敵を剣でなぎ倒し、盾を叩きつけながら闘う様は、まさにハスハ戦の黒騎士のよう……って話が違うか。
で、続く攻城戦。その前にパリスぼっちゃんのヘタレ具合挟みつつ、英雄ならざる人間たちの戦い。
これはもう、映像的に凄いです。当時の合戦の資料としてもいいかもしれません。……英雄いるけどね。
ここで、指揮をとり、自らも剣をとり闘うヘクターが自軍に向かって叫ぶ言葉、「トローイ!」は、
ヘクターが何の為に闘っているのかを如実に表していて、格好いいです。
そして、やはり最大の見所はヘクターvsアキレス、最高の英雄同士の一騎打ちでしょう。
ここでの、アキレスが盾の隙間から剣を覗かせてる構えは一見の価値あり。

どちらかというと、見終わった後、徐々に満足感が湧き上がってくる作品かな。


この夏は後、スパイダーマン2とマッハは見る予定。出来ればキング・アーサーも。